07 February 2025
光产业技术振兴协会「第40回樱井健二郎氏记念赏」を受赏
住友電気工業株式会社(本社:大阪市中央区、社長:井上 治、以下「当社」)は、「海底ケーブル用极低损失2コア型マルチコア光ファイバの开発と実用化」に対する取り組みが評価され、一般財団法人光産業技術振興協会より「第40回櫻井健二郎氏記念賞」を受赏しました。
櫻井健二郎氏記念賞は、一般財団法人光産業技術振興協会の理事であった故櫻井健二郎氏が創世期の光産業技術の発展に果たした功績を讃えるとともに、光産業および技術の振興と普及を図ることを目的として1985年に創設された賞です。当社では2016年にも「海底ケーブル用極低損失光ファイバの開発と実用化」について受赏しています。
今回の受赏内容は下記の通りです。
1. 受赏者
光通信研究所 光伝送媒体研究部 グループ長補佐 春名 徹也
空間多重光伝送技術研究部 グループ長 林 哲也
光伝送媒体研究部 グループ長 長谷川 健美
光伝送媒体研究部 主席 佐久間 洋宇
2. 受赏題目
「海底ケーブル用极低损失2コア型マルチコア光ファイバの开発と実用化」
3. 受赏の概要
「世界に先駆けて海底ケーブル用極低損失2コア型マルチコア光ファイバを実用化し、光通信の大容量化への新たな道を切り開いた。」と評価され、今回の受赏に至りました。
近年、年率30%以上での増加が続く通信需要に応えるため、マルチコア光ファイバ*1の実用化は长年の课题とされてきました。当社は、マルチコア光ファイバの低损失化、低クロストーク*2化、長尺化の研究开発に取り組み、2023年に世界で初めて海底ケーブル用極低損失*32コア型マルチコア光ファイバを実用化しました*4。この成果は、海底光ケーブルの通信容量を飞跃的に拡大し、陆上ネットワークの大容量化やデータセンターの运用効率化にも贡献することが期待されます。
今後もこの受赏を励みに、当社は情報化社会のさらなる発展に貢献すべく、研究开発および製品開発に取り組んでまいります。
*1 マルチコア光ファイバ
光通信网の构筑に従来広く用いられているシングルモード光ファイバは1本の光ファイバの中に光の通り道であるコアが1つであるのに対し、マルチコア光ファイバは2つ以上のコアを有したものです。
*2 クロストーク
マルチコア光ファイバにおいて、复数のコア间で光が漏洩する现象。コアを伝搬する光信号に対する雑音となり、结果として通信容量を低下させる要因となることから、マルチコア光ファイバはクロストークを低く抑えた状态で量产製造できるように设计される必要があります。
*3 極低損失
伝送損失は0.158 dB/km(波長1550nm、典型値)と極めて低く、大洋横断海底光ケーブルへ適用可能となる0.16 dB/km以下の極低損失ファイバに分類されます。
*4 関連プレスリリース
「世界初 极低损失マルチコア光ファイバの量产化に成功」2023年9月22日
ご参考