
アルミハーネスの信頼性确保へ向けて?强度と导电率を确保せよ?
新规アルミ合金开発の苦闘
アルミは铜に比べ导电率が低いため、电気抵抗を同じにするには电线断面积を大きくしなければならなかった。电线断面积が大きくなると、その分軽量化効果が薄れてしまう。大塚らは、従来铜电线で低圧用电线に多用される0.5尘尘2(电线断面积)サイズを、アルミ电线で0.75尘尘2までに抑えて置换できる材料物性を検讨した。そのための新规アルミ合金は、目的に适合した元素を添加することで得られる。そして住友电工のエネルギー?电子材料研究所と共同で検讨を重ねた结果、导电性の低下を抑えて强度を向上させるためには、贵别(鉄)の添加が有効であることがわかったのである。

一方、新规アルミ合金の开発と并走するように量产化の検讨もスタートしていた。「そもそも、素材としてアルミニウムは铜と比较すると同じ断面积では强度が低下する性质を有しています。研究室レベルで実现したものが、実际に工场で量产が可能かどうか。电线は伸线、捻り线、押し出しという製造工程を踏みますが、最も危惧されたのが断线です。それぞれの工程で低张力、低摩擦化の改善に取り组み、铜电线レベルの高生产性の确立を目指しました」(住友电装电线事业本部技师长?冈本治)。
「電線の導体に用いる素線はφ 0.15?φ 0.4mmとアルミ線としては非常に細く、Fe(鉄)添加量の増加に伴い伸線および撚り線の加工性が悪化してしまうことが判明しました。そこでFe(鉄)の一部を置換する形で、加工性を阻害せずに強度向上できる第二添加元素の探索を行いました」(前出?大塚)。大塚らはトレードオフの関係にある強度と導電率を再考、導電率の低下はある程度許容できると判断した。そして各種元素を比較検討した結果、Mg(マグネシウム)が適当であることが判明。Al(アルミ)?Fe(鉄)?Mg(マグネシウム)を最適な組成とすることで、加工性と性能を両立でき、目標を上回る引張り強さ、導電率を実現したのである。
この新规アルミ合金の完成をひたすら待っていたのが、大塚と同じオートネットワーク技术研究所に所属する平井宏树である。元来、电気的につながりにくいとされてきたアルミに対して、高い信頼性を确保する端子开発が平井に託された。


端子内のセレーションがカギ
自动车内に張り巡らされたワイヤーハーネス。その電線本数は多い車種で約2,000本にも及ぶ。言うまでもなく、ワイヤーハーネス同士は車内各部各所で接続することが必要とされる。ワイヤーハーネスの接続部は、圧着と呼ばれる工法で電線と接続した端子を挿入したコネクタを嵌め合わせた構造となっている。圧着は端子と電線を物理的圧力でかしめることで接続する方法で、電気接続と電線保持力を確保する。アルミハーネスを広く展開するために平井がフォーカスしたのも、圧着によるアルミ電線と端子の接続技術の確立だった。
「アルミの持つ素材特性が圧着に影响を及ぼすと考えられました。アルミというのは表面が强固な絶縁性酸化膜で覆われているのです。そもそも、电気接続をとりにくい素材。したがって、电気接続を确保するためには、圧着过程でこの强固な絶縁性酸化膜を破壊することが最大の课题となったのです。そこで着目したのが端子のセレーションでした」(前出?平井)
セレーションとは、圧着用端子の电线接続部に形成した沟のことであり、この部分で圧着后の电线抜けに対する引っ掛かりとなる。アルミ电线において、电线表面の酸化膜を破壊し、端子と电线の电気的接続の安定性に大きく寄与することをつきとめた。平井の実験は极めてユニークなものだった。アルミの酸化被膜の「见える化」ともいうべきもので、酸化膜を模拟したペンキを涂った粘土を电线に见立て、模拟端子で押しつぶす。その结果、确认できたのがセレーション付近で粘土が大きく変形し涂膜が破れることだ。「この部分にさらに荷重がかかることで电线と端子の新生面が结合(アルミ电线にスズが凝着)し电気接続が确保される。粘土での模拟実験に加え、颁础贰解析、接合状态の精密分析、60种类以上に及ぶ试作?検証により、求められる接続信頼性の确保のためには、电线と端子の凝集箇所であるセレーションエッジを増やすこと。それが端子开発のポイントとなったのです」(前出?平井)
新たに生まれた端子は、电気接続性能改善のためにセレーションエッジ量を确保し、さらに电线保持力改善のため细かな凹凸を広范囲に配置した。加えて重要なのは、セレーションエッジの変更のみにより接続性の确保を実现したことだ。従来の端子生产资产を活用したことで、コスト削减に大きく寄与するものとなった。量产にあたっては、住友电装部品事业本部接続技术部と连携して、セレーションの品质确保と圧着加工を含めた接続信頼性を确実なものとした。平井の取り组んだ端子开発は、他社との明确な差别化が図られたファクターの一つとなった。
そして一连のアルミハーネス开発を语る上で避けては通れないのが、アルミ防食技术の开発である。それを担ったのが、平井らと同じオートネットワーク技术研究所の山野能章だった。
